『君たちはどう生きるか』子供の頃の純真さを思い出せる一冊

 

この本は、子どもの頃の傷つきやすさ、もろさを思い出させてくれる作品です。

 

今はもう子どもの頃のように純粋な目で物事を見られないけど、未知のことに関して心を躍らせるような人になりたいと切に願いました。

 

こんな人におすすめ

  • 仕事が忙しく、日常を振り返る余裕がない人
  • 哲学的な話が好きな人
  • 人生に悩んでいる人

この本は、中学生のコペル君の日常を通して、人生への問いが語られています。

子どもの貧富による差別、いじめや友情。様々な経験からコペル君は成長していきます。

特に、コペル君の友達が上級生に絡まれている時に加勢できなかったことを悔やみ、恥じている場面は心に残りました。

誰しも、子どもの頃に自分の弱さや保身のために立ちすくんでしまった経験はあると思います。

その事件があった翌日、コペル君は熱で学校を休んでしまいます。寝てばかりいると不安が大きくなっていきますよね。コペル君は寝床でずっと落ち込み、泣いて暮らしていました。

そして、どんな結末を迎えたのかは、ぜひご自身で読んでみてください!

著者のプロフィール

1899年生まれ。東京帝国大学文学部哲学科卒業。

編集者、文学者、評論家、翻訳家。

雑誌『世界』初代編集長。

心に残ったところ

英雄とか偉人とか言われている人々のなかで、本当に尊敬が出来るのは、人類の進歩に役立った人だけだ。そして、彼らの非凡な事業のうち、真に値打ちのあるものは、ただこの流れに沿って行われた事業だけだ。

叔父さんがノートにナポレオンの功績とともに、没落していった原因を説明している場面です。

人は、悠久な大河に身を任せるしかないのだと悟りました。

感想

私は、この本を読んで物事を純粋に見ること、自分にとって未知なことに目をそらさず向き合うことを学びました。

子どもは特に問題が起こったらどうしていいかわからなくなります。

大人になると、逃げることも、うやむやにすることもできます。

コペル君やその友達を見ていて、子どものころのことを思い出しました。私も大人になって諦め癖がついてきました。自分はどう生きていくか。それは、子どもだけでなく、ひとりひとりの人生の問いだと思います。

まとめ

この本は、子どものために書かれたものではありますが、大人にも是非読んでいただきたい1冊です。

大人になって忘れてしまった、失くしていった感情を思い出させてくれるからです。

君たちはどう生きるか

つねに人は問われているのではないでしょうか。